検察官調書作成要領

第0 目次

第0 はじめに
第1 検察官調書作成要領(指針)
第2 奥書記載例
第3 供述録取文例

*1 供述調書の奥書等について詳しく書いてあります。
*2 「取調べ」も参照してください。

第0 はじめに

   第1以下の記載は,「「検察官調書作成要領(指針)」の実施について」(平成19年7月17日付の最高検察庁次長検事依命通達)をほぼ丸写ししたものです。

第1 検察官調書作成要領(指針)

以下の記載は,検察官調書作成要領(指針)を丸写ししたものです。
 
検察官調書の作成手順は,下記の要領によることとし,筆記(手書き)で作成する場合も,その性質に反しない限りこれに準ずるものとする。
1 調書の文書の形式
   調書の文書の形式は,物語式を原則とし,事案や供述内容に応じて問答式を適宜活用する。
2 供述録取の方法
   供述録取は,原則として,検察官が供述人の面前で供述内容を口述し,検察事務官がこれをパソコンに入力する方法で行う(以下「面前口述方式」という。)。検察官は,口述に先立ち,供述人に対し「供述内容を口述しながら録取するので,よく聴いて,誤りや疑問,追加等があればその都度指摘されたい」旨を告げ,供述人が聞き取れる声量・速度で口述する。
   面前口述方式によらないことについて供述人の承諾があり,かつ,面前口述方式によることができない「特段の理由」があるとして決裁官が調書作成前に承認した場合に限り,同方式によることを要しない。ただし,取調べの状況により決裁官から調書作成前に承認を得ることができなかったときは,その旨を事後に報告する。
   面前口述方式によらないことについて,供述人の承諾の事実は調書に録取する。
   上記「特段の理由」に当たる場合としては,供述人が多忙であるなど,供述録取の間の同席を求めるのが適当でない場合が考えられる。
   (注)立会事務官の配置を受けていない検察官(検察官事務取扱検察事務官を含む。)が作成する調書については,口述方式ではなく,供述人の面前で自ら録取して調書を作成することを想定している。
3 調書原本の印刷
   検察事務官は,パソコン入力終了後,「ページ」を付した上,これを一通のみ印刷して調書原本の作成に供し(以下「印刷原本」という。),パソコン入力による録取内容を確定する。
   上記印刷に先立ち,検察官は,誤字・脱字等がないかをパソコン画面で確認して,誤字・脱字等があれば訂正・追加する。
4 供述人による内容確認方法
   供述人に「録取内容と供述内容の同一性」を確認させるに当たっては,検察官の読み聞けに加え,供述人に調書を閲覧する機会を与える。検察官は,その方法として,①「読み聞けに引き続く閲覧」,②「供述人に閲覧させながら印刷原本を読み聞かせる」,③「供述人に閲覧させながらパソコン画面で読み聞かせる」のいずれかを選択する。
   「読み聞け」は,検察官が自ら行うこととし,あらかじめ供述人に対し「録取内容を読み聞かせるので,よく聴き(同時に閲覧させる場合は加えて「よく読んで」),誤りや疑問,追加等があればその都度指摘されたい」旨を告げ,供述人が聞き取れる声量・速度で行う。
   (注)日本語を読めない外国人等が供述人である場合には,例えば,通訳人に閲覧させながら翻訳させるなど,可能な限り丁寧な方法で内容確認を行わせるよう努める。
5 供述の増減変更の方法
   供述人から録取内容につき増減変更の申立てがあったときは,検察官がその内容を供述人の面前で口述し,これを検察事務官が印刷原本の末尾に追加筆記する方法で録取する。ただし,単純・形式的な誤記・誤字・脱字に限り,供述人の面前で逐一確認を受けながら,印刷原本中での増減変更を行う。単純・形式的な誤記・誤字・脱字であっても,非面前での増減変更は行わない。
   上記追加筆記部分の読み聞け等も上記4に従う。
6 供述人による調書各ページへの確認印
   供述人から録取内容の確認を得たときは,調書各ページの欄外右下に供述人の印鑑又は指印による押印(署名,簡易なサインなど本人性を示すもので代替できる。以下「確認印」という。)を受ける。供述人が確認印を辞退(拒否)した場合は,その旨を調書に録取する。
   (注)供述人が録取内容に誤りがない旨を申し立てて行った署名・押印(指印)があるページの次のページ(検察官の署名・押印等があるもの)についての確認印は不要である。
   添付資料にも確認印の措置を講じるか否かは,当該資料の性状を踏まえ,供述録取部分との一体性を確保する必要性の度合いに応じて個別に判断する。
7 奥書
   供述人の署名・押印(指印)後に,①面前口述方式など,供述を録取した方法,②録取内容を供述人に確認させた方法,③供述人が録取内容に誤りのないことを申し立て末尾に署名・押印(指印)したこと,④各ページ欄外に確認印を受けた場合はその旨を簡潔に記載する。
(注1)別紙記載例参照。
(注2)上記奥書を刻したゴム印を使用してもよい。

第2 奥書記載例

以下の記載は,字下げ等を除き,検察官調書作成要領(指針)を丸写ししたものです。
 
1 基本型(面前口述,確認印あり,訂正・追加なし)
・・・(供述)・・・。
署名・押印(指印)
供述人の目の前で,上記のとおり口述して録取し,読み聞かせ,かつ,閲読させたところ,誤りのないことを申し立て,末尾に署名・押印(指印)した上,各ページ欄外に押印(指印)した。
前同日
○○地方検察庁
検察官検事 署名・押印
検察事務官 署名・押印
 
2 派生型①(面前口述,確認印あり,訂正・追加あり)
・・・(供述)・・・。
供述人の目の前で,上記のとおり口述して録取し,読み聞かせ,かつ,閲読させたところ,次のとおり訂正(追加)を申し立てた。
○ページ○行目から○行目までは,・・・(訂正または追加供述)・・・ですので,訂正(追加)して下さい。
署名・押印(指印)
供述人の目の前で,上記のとおり口述して録取し,読み聞かせ,かつ,閲読させたところ,誤りのないことを申し立て,末尾に署名・押印(指印)した上,各ページ欄外に押印(指印)した。
前同日
○○地方検察庁
検察官検事 署名・押印
検察事務官 署名・押印
 
3 派生型②(面前口述,確認印なし,訂正・追加なし)
・・・(供述)・・・。
署名・押印(指印)
供述人の目の前で,上記のとおり口述して録取し,読み聞かせ,かつ,閲読させたところ,誤りのないことを申し立て,署名・押印(指印)した。
前同日
○○地方検察庁
検察官検事 署名・押印
検察事務官 署名・押印
 
4 派生型③(非面前,確認印あり,訂正・追加なし)
・・・(供述)・・・
署名・押印(指印)
上記のとおり録取して読み聞かせ,かつ,閲読させたところ,誤りのないことを申し立て,末尾に署名・押印(指印)した上,各ページ欄外に押印(指印)した。
前同日
○○地方検察庁
検察官検事 署名・押印
検察事務官 署名・押印

第3 供述録取文例

以下の記載は,字下げ及び赤字部分等を除き,検察官調書作成要領(指針)を丸写ししたものです。
 
1 非面前,確認印あり
・・・(供述)・・・
なお,この調書は,私が話した内容を,私の要望により,私の不在の場で書いてもらったものです。
署名・押印(指印)
上記のとおり録取して読み聞かせ,かつ,閲読させたところ,誤りのないことを申し立て,末尾に署名・押印(指印)した上,各ページ欄外に押印(指印)した。
前同日
○○地方検察庁
検察官検事 署名・押印
検察事務官 署名・押印
 
2 面前口述,確認印なし ※赤部分は手書き部分
・・・(供述)・・・。
なお,この調書の内容は間違いありませんが,調書各ページ欄外への指印ないし押印については,そこまでする必要はありませんので,いずれも辞退します。
署名・押印(指印)
供述人の目の前で,上記のとおり口述して録取し,読み聞かせ,かつ,閲読させたところ,誤りのないことを申し立て,署名・押印(指印)した。
前同日
○○地方検察庁
検察官検事 署名・押印
検察事務官 署名・押印
 
3 非面前・確認印なし ※赤部分は手書き
・・・(供述)・・・。
なお,この調書は,私が話した内容を,私の要望により,私の不在の場で書いてもらったものです。
また,この調書の内容は間違いありませんが,調書各ページ欄外への指印ないし押印については,そこまでする必要はありませんので,いずれも辞退します。
署名・押印(指印)
上記のとおり録取して読み聞かせ,かつ,閲読させたところ,誤りのないことを申し立て,署名・押印(指印)した。
前同日
○○地方検察庁
検察官検事 署名・押印
検察事務官 署名・押印
1(1) 被害者側の交通事故(検察審査会を含む。)の初回の面談相談は無料であり,債務整理,相続,情報公開請求その他の面談相談は30分3000円(税込み)ですし,交通事故については,無料の電話相談もやっています(事件受任の可能性があるものに限ります。)
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