恩赦

第0 目次

第1 総論
第2 内容による恩赦の分類
第3 方法による恩赦の分類
第4 個別恩赦の種類
第5 恩赦の手続
第6 恩赦に関する法令,及び訓令通達
第7 恩赦と犯罪経歴との関係
第8 戦後の政令恩赦及び特別基準恩赦
第9 昭和天皇の崩御に伴う大赦令,復権令,国家公務員等の懲戒免除等のあらまし
第10 令和元年の恩赦

*1 ①恩赦相当とされたものの恩赦の種類別件数及び総受理件数,並びに②公職選挙法違反事件に関して恩赦相当とされたものの恩赦の種類別件数及び総受理件数(①の内数です。)等が書いてある以下の文書を掲載しています。
① 昭和天皇御大喪恩赦について
② 御即位恩赦について
③ 皇太子御結婚恩赦(特別基準恩赦)について
*2 ①矯正施設収容中の者に対する国民年金制度に関する指導等について(平成25年9月20にt付の法務省矯正局長の通達),及び②矯正施設収容中の者に対する国民年金制度の周知等に関する法務省との連携について(厚生労働省年金局事業管理課長の通知)を掲載しています。
*3 以下の記事も参照してください。
① 交通事故等の刑事責任及び資格制限その他の不利益
② 仮釈放,保護観察及び更生緊急保護
③ 戦前の勅令恩赦及び特別基準恩赦
④ 恩赦の件数,無期刑仮釈放者及び復権

第1 総論

1 はじめに
   恩赦とは,裁判手続によらずに刑事裁判の内容を変更し,その効力を変更又は消滅させるものをいいます。

2 恩赦の必要性
(1)   法務省保護局HPQ&Aの,「Q2:なぜ恩赦は必要なのですか?」の答えとして以下の記載があります。
A:恩赦にはいくつかの役割がありますが,その中で最も重要なものとして,「罪を犯した人たちの改善更生の状況などを見て,刑事政策的に裁判の内容や効力を変更する」というものがあります。具体的に説明しますと,裁判で有罪の言渡しを受けた人たちが,その後深く自らの過ちを悔い,行状を改め,再犯のおそれがなくなったと認められる状態になった場合などには,被害者や社会の感情も十分に考慮した上で,残りの刑の執行を免除したり,有罪裁判に伴って制限された資格を回復させたりということが行われます。
   このように恩赦は,有罪の言渡しを受けた人々にとって更生の励みとなるもので,再犯抑止の効果も期待でき,犯罪のない安全な社会を維持するために重要な役割を果たしているといえます。
(2) 常時恩赦における刑の執行の免除は,主として無期刑仮釈放者が更生したと認められる場合に,保護観察を終了させる措置として行われています。

3 その他
(1) ヤフーニュースHP「恩赦と懲戒免除 なぜあるのか」が載っています。
(2) 法務省HPの「「更生保護」とは」に恩赦の説明が載っていて,法務省HPの「保護統計統計表」に恩赦の年報が載っています。
(3) Memorandaブログ「政令恩赦・特別基準恩赦の対象者数(戦後)」が載っています。
(4) GARITTO ZAKUTTO HP「恩赦」に,明治元年以降の恩赦の一覧が載っています。
(5) Wikipediaに「日本において獄死もしくは恩赦された死刑囚の一覧」が載っています。
(6) 国立国会図書館HP「調査と情報」に,「死刑をめぐる論点【第2版】」(平成30年9月13日発行の1013号),及び「恩赦制度の概要」(平成30年12月6日発行の1027号)が載っています。
(7) 恩赦は刑事事件の有罪判決を対象とするものですから,恩赦によって交通違反の違反点数が消滅したり,運転免許の取消し又は停止が救済されたりすることはありません。

第2 内容による恩赦の分類

1   恩赦の内容で分けた場合,恩赦には以下の5種類があります。
① 大赦(恩赦法3条)
・   有罪の言渡しを受けた者についてはその言渡しの効力を失わせるものであり(恩赦法3条1号),まだ有罪の言渡しを受けない者については公訴権を消滅させるものです(恩赦法3条2号)。
・   起訴されている犯罪について大赦があった場合,裁判所は免訴判決を下します(刑訴法337条3号)。
② 特赦(恩赦法4条及び5条)
・   有罪の言渡しの効力を失わせるものをいいます。
③ 減刑(恩赦法6条及び7条)
・   言渡しを受けた刑を減軽し,又は刑の執行を減軽するものをいいます。
・ (a)政令恩赦に基づく一般減刑(恩赦法7条1項),及び(b)個別恩赦に基づく特別減刑(恩赦法7条2項)があります。
・ 刑の執行猶予の言渡しを受けてまだ猶予の期間を経過しない者に対しては,刑を減軽する減刑のみを行うものとし,また,これとともに猶予の期間を短縮することができます(恩赦法7条3項及び4項)。
④ 刑の執行の免除(恩赦法8条)
・   確定した刑の執行を将来に向かって全部免除するものをいいます。
・ 刑の執行猶予の言渡しを受けた人は対象外です(恩赦法8条ただし書)。
⑤ 復権(恩赦法9条及び10条)
・   刑の執行を終了した人等に対し,法令の定めにより喪失し,又は停止されている資格を回復させるものをいいます。
・ (a)政令恩赦に基づく一般復権,及び(b)個別恩赦に基づく特別復権があります。
・ (a)有罪の言渡しを受けたため法令の定めるところによって喪失し,又は停止された資格を回復する概括的復権,及び(b)有罪の言渡しを受けたため法令の定めるところによって喪失し,又は停止された資格のうち,特定の資格を回復する制限的復権があります。

2 裁判中の被告人が対象者となる可能性がある恩赦は,大赦だけです(常時恩赦の場合,裁判中の被告人が対象者とならないことにつき恩赦法施行規則6条1項参照)。

第3 方法による恩赦の分類

1   恩赦の方法で分けた場合,恩赦には,①政令で罪の種類,基準日等を定め,該当する者に対して一律に行う政令恩赦(大赦,減刑及び復権),及び②特定の人に対して個別的に審査した上で行われる個別恩赦(特赦,減刑,刑の執行の免除及び復権)があります(憲法7条6号,73条7号)。

2(1) 政令恩赦の場合,政令の施行日に効力が発生します。
(2) 個別恩赦の場合,まず,検察官,保護観察所の長等が中央更生保護審査会に恩赦の上申をして,これを受けた同審査会が審査を行い,恩赦を相当とした場合には,法務大臣に恩赦の申出を行い,法務大臣が閣議を請議し,内閣が恩赦を決定し,次いで天皇の認証を受けた時点で効力が発生します。

第4 個別恩赦の種類

1 個別恩赦の種類
   個別恩赦は,常時恩赦及び特別基準恩赦に分けられます。

2 常時恩赦
   常時恩赦は,常時行われています。

3 特別基準恩赦
(1) 特別基準恩赦は,政令恩赦が行われる際,同恩赦の要件から漏れた者などを対象として,内閣の定める基準により,一定の期間を限って行われる場合が多いです。
   ただし,政令恩赦と関係なく特別基準恩赦が単独で行われる場合がありますところ,その実例は以下の2例です(平成9年版犯罪白書「第6節 恩赦」参照)。
① 昭和27年11月10日の皇太子殿下(明仁親王)立太子礼に際し,同日付の閣議決定に基づく特別基準恩赦
② 平成5年6月9日の皇太子殿下(徳仁親王)ご結婚に際し,同日付の閣議決定に基づく特別基準恩赦
(2) NEWSポストセブンHPの「確実視される「恩赦」 過去に8人殺害死刑囚も仮釈放された」(平成30年3月14日付)には,「恩赦は戦後12回実施され、そのうち5回が皇室関係の慶事のタイミングである。直近となる1993年の徳仁皇太子の成婚時には、1277人(うち7割が公職選挙法違反者)が対象となった。」と書いてあります。
(3) 戦後の特別基準恩赦は,昭和時代に8回,平成時代に3回行われました。
   また,特別基準恩赦を伴わない恩赦は昭和22年11月3日施行の減刑令だけです。
(4) 特別基準恩赦は内閣の定める基準に基づいて行われますから,政令恩赦に近い性格を帯びるものの,個別恩赦の一種です。

第5 恩赦の手続

1(1) 個別恩赦は,刑事施設若しくは保護観察所の長又は検察官が,職権又は本人からの出願に基づき,中央更生保護審査会に上申をし(恩赦法施行規則1条),中央更生保護審査会が審査の結果,恩赦を実施すべきであると認める場合には法務大臣に対しその旨の申出を行い(恩赦法12条及び13条,並びに更生保護法89条),その申出がなされた者について内閣が閣議により決定し(憲法73条7号),国事行為としての天皇の認証がなされます(憲法7条6号)。
(2) 戦前の恩赦は天皇大権の一つでした(明治憲法16条)。

2 被収容者は刑事施設の長,保護観察中の者は保護観察所の長,その他の者は有罪の言渡しを受けた裁判所に対応する検察庁の検察官に対し,特赦,減刑又は刑の執行の免除の出願を行えます。
   そして,この出願を受けた刑事施設若しくは保護観察所の長又は検察官は,意見を付して中央更生保護審査会にその上申をしなければなりません(恩赦法施行規則1条の2)。

3 その余の詳細は「恩赦の手続」を参照してください。

第6 恩赦に関する法令,及び訓令通達

1(1) 恩赦法(昭和22年3月28日法律第20号)及び恩赦法施行規則(昭和22年10月1日司法省令第78号)が一般的な根拠法令です。
(2)   恩赦法に関する政令はありません(法務省保護局HP「関係法令」参照)。

2 恩赦に関する以下の訓令・通達を掲載しています。
① 恩赦上申事務規程(昭和58年12月23日付の法務大臣訓令)
② 恩赦上申事務規程の運用について(昭和58年12月23日付の法務省刑事局長・矯正局長・保護局長依命通達)
③ 恩赦事務処理要領の制定について(平成7年3月13日付の法務省保護局長の通達)
④ 恩赦上申事務規程の解説の送付について(平成28年3月31日付の法務省保護局総務課長の通知)

第7 恩赦と犯罪経歴との関係

1   犯罪経歴証明書発給要綱(平成21年7月1日警察庁刑事局長通達。平成21年10月1日施行)によれば,以下の①ないし⑦のいずれかの場合に該当すれば,当該①ないし⑦に規定する犯罪については犯罪経歴を有しないものとみなしてもらえます。
① 刑の執行猶予の言渡しを取り消されることなく猶予の期間を経過しているとき。
② 禁錮以上の刑の執行を終わり又はその執行の免除を受け、罰金以上の刑に処せられられないで10年を経過しているとき。
③ 罰金以下の刑の執行を終わり又はその執行の免除を受け、罰金以上の刑に処せられないで5年を経過しているとき。
④ 恩赦法の規定により大赦若しくは特赦を受け,又は復権を得たとき。
⑤ 道路交通法125条1項に規定する反則行為に該当する行為を行った場合であって、同条第2項各号のいずれにも該当しないとき。
⑥ 少年法60条の規定により刑の言渡しを受けなかったものとみなされたとき。
⑦ 刑の言渡しを受けた後に当該刑が廃止されたとき。

2 昭和天皇の崩御に伴う特別基準恩赦では,特赦及び特別復権が実施されました。

第8 戦後の政令恩赦及び特別基準恩赦

1 総論
   
平成9年版犯罪白書「第6節 恩赦」によれば,戦後の政令恩赦及び特別基準恩赦の実例は以下のとおりです。
① 昭和20年10月17日の恩赦
→ 太平洋戦争終結に伴い,大赦令,減刑令及び復権令,並びに特別基準恩赦が実施されました。
② 昭和21年11月 3日の恩赦
→ 日本国憲法公布に伴い,大赦令,減刑令及び復権令,並びに特別基準恩赦が実施されました。
③ 昭和22年11月 3日の恩赦
→ 太平洋戦争終結の恩赦及び日本国憲法公布の恩赦における減刑令の修正です。
④ 昭和27年 4月28日の恩赦
→ 対日平和条約発効に伴い,大赦令,減刑令及び復権令並びに特別基準恩赦が実施されました。
⑤ 昭和27年11月10日の恩赦
→ 皇太子殿下(明仁親王)立太子礼に伴い,特別基準恩赦が実施されました。
⑥ 昭和31年12月19日の恩赦
→ 国際連合加盟に伴い,大赦令及び復権令,並びに特別基準恩赦が実施されました。
⑦ 昭和34年 4月10日の恩赦
→ 皇太子殿下(明仁親王)ご結婚に伴い,復権令及び特別基準恩赦が実施されました。
⑧ 昭和43年11月 1日の恩赦
→ 明治百年記念に伴い,復権令及び特別基準恩赦が実施されました。
⑨ 昭和47年 5月15日の恩赦
→ 沖縄復帰に伴い,復権令及び特別基準恩赦が実施されました。
⑩ 平成 元年 2月24日の恩赦
→ 昭和天皇の大喪の礼に伴い,大赦令及び復権令,並びに特別基準恩赦が実施されました。
⑪ 平成 2年11月12日の恩赦
→ 今上天皇の即位の礼に伴い,復権令及び特別基準恩赦が実施されました。
⑫ 平成 5年 6月 9日の恩赦
→ 皇太子殿下(徳仁親王)ご結婚に伴い,特別基準恩赦が実施されました。

2 戦後の恩赦令(大赦令,減刑令及び復権令)の実例
(1) 戦後の大赦令の実例
① 大赦令(昭和20年10月17日勅令第579号。同日施行)
→ 昭和20年9月2日までに犯された①陸軍刑法,海軍刑法違反等の罪の一部(例えば,敵前逃亡の罪),②治安維持法違反等の罪が大赦となりました。
② 大赦令(昭和21年11月 3日勅令第511号。同日施行)
→ 昭和21年11月3日までに犯された①陸軍刑法,海軍刑法違反等の罪の一部(例えば,敵前逃亡の罪),②治安維持法違反等の罪が大赦となりました。
③ 大赦令(昭和27年 4月28日政令第117号。同日施行)
→ 昭和27年4月28日までに犯された占領目的阻害行為処罰令違反等の罪の一部,公職選挙法違反,最高裁判所裁判官国民審査法違反等の罪が大赦となりました。
④ 大赦令(昭和31年12月19日政令第355号。同日施行)
→ 昭和31年12月19日までに犯された公職選挙法違反,政治資金規正法違反,最高裁判所裁判官国民審査法違反等の罪が大赦となりました。
⑤ 大赦令(平成 元年 2月13日政令第27号。平成元年2月24日施行)
→ 昭和64年1月7日までに犯された未成年者喫煙禁止法,未成年者飲酒禁止法,軽犯罪法違反等の罪が大赦となりました。
   ただし,公職選挙法違反,政治資金規正法違反,最高裁判所裁判官国民審査法違反等の罪は大赦の対象になりませんでした。
(2) 戦後の減刑令の実例

① 減刑令(昭和20年10月17日勅令第580号)
② 減刑令(昭和21年11月 3日勅令第512号)
③ 減刑令(昭和22年11月 3日政令第233号)
④ 減刑令(昭和27年 4月28日政令第118号)
→ 死刑は無期懲役となり(2条),無期懲役は20年の有期懲役となり,無期禁錮は20年の有期禁錮となり(3条本文),有期の懲役又は禁錮については,原則として刑期が4分の3になりました(4条1項)。
   ただし,現住建造物等放火罪,強制わいせつ等致死傷罪,強盗罪,強盗強姦罪等は対象外でした(7条1項)。
(3) 戦後の復権令の実例
① 復権令(昭和20年10月17日勅令第581号)
② 復権令(昭和21年11月 3日勅令第513号)
③ 復権令(昭和27年 4月28日政令第119号)
④ 復権令(昭和34年 4月10日政令第113号)
⑤ 復権令(昭和43年11月 1日政令第315号)
⑥ 復権令(昭和47年 5月15日政令第196号)
⑦ 復権令(平成 元年 2月13日政令第 28号)
⑧ 復権令(平成 2年11月12日政令第328号)
3 「死刑囚及び無期刑の受刑者に対する恩赦による減刑」も参照してください。

第9 昭和天皇の崩御に伴う大赦令,復権令,国家公務員等の懲戒免除等のあらまし

○平成元年2月24日に昭和天皇の大喪の礼が新宿御苑において国事行為として実施されましたところ,平成元年2月13日付の官報号外17号の「本号で公布された法令のあらまし」として以下の記載があります。

大赦令(政令第二七号)(法務省)
1 昭和六四年一月七日前に食糧管理法違反などの経済統制関係法令違反の罪の一部、外国人登録法違反の罪のうち法改正がなされたことによって罪とならなくなった行為に係る指紋不押なつの罪と外国人登録証不携帯など刑として罰金が法定刑とされている罪及び軽犯罪法等一二の法律に定められている刑として拘留又は科料が法定刑とされている罪を犯した者は、赦免することとした。(第一条関係)
2 1の各号に掲げる罪がその他の罪との一所為数法又は牽連犯の関係にあるときは、赦免しないこととした。(第二条関係)
3 この政令の施行期日は、平成元年二月二四日とすることとした。(附則関係)

複権令(政令第二八号)(法務省)
1 罰金に処せられた者で、次に掲げるものは、法令の定めるところにより喪失し又は停止されている資格を回復することとした(以下「復権する。」という。)(第一条関係)
(一) 昭和六四年一月七日(以下「基準日」という。)の前日までに罰金を完納した者(政令施行の日において復権する。)
(二)(1)基準日の前日までに罰金の一部又は全部を納めていない者で、平成元年五月二三日までに罰金を完納し、他に罰金に処せられていないもの(罰金完納が政令施行の日の前日までに行われた場合は政令施行の日において、それ以降の場合は罰金完納の翌日において、それぞれ復権する。)
(2) 基準日の前日までに判決の宣告(略式命令の送達を含む。)を受け、平成元年五月二三日までに罰金を完納した者で、他に罰金に処せられていないもの((1)に同じ。)
2 禁錮以上の刑に処せられた者で、刑の執行終了後基準日の前日までに五年以上を経過したものは、政令施行の日において、復権することとした。(第二条関係)
3 罰金及び禁錮以上の刑に処せられた者は、罰金については1の、禁錮以上の刑については2の、いずれの要件にも該当する場合に限り、復権することとした。(第三条関係)
4 この政令の施行期日は、平成元年二月二四日とすることとした。(附則関係)

昭和天皇の崩御に伴う国家公務員等の懲戒免除に関する政令(政令第二九号)(総務庁)
1 国家公務員、公証人、弁護士等及びこれらの者であった者並びに日本専売公社等の職員であった者のうち法令の規定により昭和六四年一月七日前の行為について平成元年二月二四日前に減給、過料、過怠金、戒告又は譴責の懲戒処分を受けた者に対しては、将来に向かってその懲戒を免除するものとすることとした。
2 この政令は、平成元年二月二四日から施行することとした。

昭和天皇の崩御に伴う予算執行職員等の弁償責任に基づく債務の免除に関する政令(政令第三〇号)(大蔵省)
1 昭和天皇の崩御に際会し、大赦及び一般的復権が行われることに伴い、公務員等の懲戒免除等に関する法律に基づき、次に掲げる国及び公庫等の予算執行職員等の弁償責任に基づく債務で昭和六四年一月七日前における事由によるものを将来に向かって免除することとした。
(一) 予算執行職員等の責任に関する法律に規定する予算執行職員
(二) 特別調達資金設置令等の規定により予算執行職員等の責任に関する法律の適用を受ける職員
(三) 会計法に規定する出納官吏等
(四) 物品管理法に規定する物品管理職員等
(五) 予算執行職員等の責任に関する法律等に規定する公庫等の予算執行職員等
2 この政令は、平成元年二月二四日から施行することとした。

第10 令和元年の恩赦

0 首相官邸HPに「新しい元号「令和」について」(平成31年4月1日内閣総理大臣談話)が載っています。

1 産経新聞HPの「新天皇即位で恩赦検討 微罪や復権に限定…政府、被害者感情に配慮」(平成30年5月1日付)には,「政府が来年5月1日の皇太子さまの天皇即位に伴い、国家の刑罰権を消滅・軽減させる「恩赦」を実施する方向で検討に入ることが30日、分かった。複数の政府関係者が明らかにした。国の慶弔時などに行われる「政令恩赦」や「特別基準恩赦」が実施されれば、平成5年の皇太子さまと雅子さまのご結婚時以来で、現行憲法下では11回目となる。」と書いてあります。

2 東洋経済オンラインに「新元号「令和」下で実施の「恩赦」はどうなるか 93年の皇太子ご成婚以来、26年ぶり」が載っています。

3 内閣答弁書の記載
  衆議院議員大西健介君提出恩赦に関する質問に対する答弁書(平成31年3月22日付)には以下の記載があります。
① 御指摘の恩赦には、大赦、特赦、減刑、刑の執行の免除及び復権があるところ、これらの恩赦は、行政権によって、国家の刑罰権を消滅させ、裁判の内容を変更させ、又は裁判の効力を変更若しくは消滅させるものであるが、これらの決定は、憲法第七十三条において、内閣が行う事務とされており、「立法及び司法の行為を一部覆す行為であり、権力分立原則に反する」との御指摘は当たらない。
② 御指摘の「被害者のいるような犯罪」及び「個別恩赦以外の大規模な恩赦」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではないが、一般に、政令恩赦について、これを実施するか否かやその対象をどのように定めるかは、内閣において、恩赦制度の趣旨、先例、社会情勢、国民感情等諸般の状況を総合的かつ慎重に勘案して判断すべきものであると考えている。
③ 御指摘の「そもそも恩赦制度は時代にそぐわないものであり廃止すべきとの意見」の具体的な内容が明らかではないため、お答えすることは困難であるが、恩赦には、事情の変更による裁判の事後変更や、有罪の言渡しを受けた者の事後の行状等に基づく裁判の変更又は資格回復などの刑事政策的な意義があると考えている。
1(1) 交通事故(検察審査会を含む。)及び債務整理の初回の面談相談は無料であり,相続情報公開請求等の面談相談は30分3000円(税込み)です。
   交通事故及び債務整理については,無料の電話相談もやっています。
(2) 相談予約の電話番号は「お問い合わせ」に載せています。
  
2 執務時間は原則として平日の午前10時から午後7時30分までですが,事前のご予約があれば,午後8時30分まで夜間相談可能です。
 
3 弁護士山中理司(大阪弁護士会所属)については,略歴及び取扱事件弁護士費用事件ご依頼までの流れ,「〒530-0047 大阪市北区西天満4丁目7番3号 冠山ビル2・3階」にある林弘法律事務所の地図を参照してください。