自賠責保険の保険金及び後遺障害等級

第1 自賠責保険の保険金額,慰謝料及び労働能力喪失率

○詳細については自賠責保険ポータルサイトの「自賠責保険について知ろう!」に掲載されていますところ,自賠責保険の場合,平成14年4月1日以降の保険金等の支払限度額,労働能力喪失率及び慰謝料は以下のとおりです。
○自賠責保険の保険金額(自賠法13条1項)は自賠法施行令2条1項並びに別表第1及び別表第2)で定められ,慰謝料は支払基準4頁で定められ,労働能力喪失率は労働能力喪失率表で定められています。
○平成14年4月1日,介護を要する重度の後遺障害については,介護に多額の費用を要するため,死亡した場合よりも損害額が高額となることから,介護を要する後遺障害を従来の後遺障害等級表から切り離されました。
○自賠責保険会社に対して訴訟提起した場合,裁判所は,自賠法16条1項に基づいて被害者が保険会社に対して損害賠償額の支払を請求する訴訟において,自賠法16条の3第1項が規定する支払基準によることなく損害賠償額を算定して支払を命じることができます(最高裁平成18年3月30日判決)。
○後遺障害等級ごとの認定件数については,「損害保険料率算出機構による後遺障害等級の認定」を参照して下さい。
 
1 死亡事故の場合(自賠法施行令2条1項1号)
(1) 死亡による損害
   3000万円
→ このうち,死亡慰謝料につき,死亡者本人が350万円,遺族は,被害者の父母(養父母を含む。),配偶者及び子(養子,認知した子及び胎児を含む)とし,その額は請求権者1人の場合は550万円,2人の場合は650万円,3人以上の場合は750万円です。
   そのため,例えば,遺族が3人いた場合,死亡慰謝料は1100万円となります(外部HPの「高齢者死亡事故の自賠責保険支払基準による保険金額例」参照)。
(2) 死亡に至るまでの傷害による損害
   120万円
 
2 介護を要する後遺障害事故の場合(自賠法施行令2条1項2号,別表第1)
(1) 後遺障害による損害
1級:4000万円(うち,慰謝料は1600万円)(労働能力喪失率は100%)
2級:3000万円(うち,慰謝料は1100万円)(労働能力喪失率は100%)
(2) 後遺障害に至るまでの傷害による損害
   120万円
 
3 介護を要しない後遺障害事故の場合(自賠法施行令2条1項3号ロないしヘ,別表第2)
(1) 後遺障害による損害
1級:3000万円(うち,慰謝料は1100万円)(労働能力喪失率は100%)
2級:2590万円(うち,慰謝料は958万円) (労働能力喪失率は100%)
3級:2219万円(うち,慰謝料は829万円) (労働能力喪失率は100%)
4級:1889万円(うち,慰謝料は712万円) (労働能力喪失率は92%)
5級:1574万円(うち,慰謝料は599万円) (労働能力喪失率は79%)
6級:1296万円(うち,慰謝料は498万円) (労働能力喪失率は67%)
7級:1051万円(うち,慰謝料は409万円) (労働能力喪失率は56%)
8級:819万円 (うち,慰謝料は324万円) (労働能力喪失率は45%)
9級:616万円 (うち,慰謝料は245万円) (労働能力喪失率は35%)
10級:461万円(うち,慰謝料は187万円) (労働能力喪失率は27%)
11級:331万円(うち,慰謝料は135万円) (労働能力喪失率は20%)
12級:224万円(うち,慰謝料は93万円)  (労働能力喪失率は14%)
13級:139万円(うち,慰謝料は57万円)  (労働能力喪失率は9%)
14級:75万円 (うち,慰謝料は32万円)  (労働能力喪失率は5%)
(2) 後遺障害に至るまでの傷害による損害
   120万円(自賠法施行令2条1項3号イ)
 
4 後遺障害が残らない傷害事故の場合
   120万円(自賠法施行令2条1項3号イ)

第2 介護を要する後遺障害等級の内容

1 介護を要する後遺障害等級1級の内容は以下のとおりです。
1号 神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、常に介護を要するもの
2号 胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し、常に介護を要するもの 四千万円 
 
2 介護を要する後遺障害等級2級の内容は以下のとおりです。
1号 神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、随時介護を要するもの
2号 胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し、随時介護を要するもの 

第3の1 後遺障害等級1級の内容

   後遺障害等級1級の内容は以下のとおりです。
1号 両眼が失明したもの
2号 咀嚼及び言語の機能を廃したもの
3号 両上肢をひじ関節以上で失つたもの
4号 両上肢の用を全廃したもの
5号 両下肢をひざ関節以上で失つたもの
6号 両下肢の用を全廃したもの
 

第3の2 後遺障害等級2級の内容

   後遺障害等級2級の内容は以下のとおりです。
1号 一眼が失明し、他眼の視力が〇・〇二以下になつたもの
2号 両眼の視力が〇・〇二以下になつたもの
3号 両上肢を手関節以上で失つたもの
4号 両下肢を足関節以上で失つたもの

第3の3 後遺障害等級3級の内容

   後遺障害等級3級の内容は以下のとおりです。
1号 一眼が失明し、他眼の視力が〇・〇六以下になつたもの
2号 咀嚼又は言語の機能を廃したもの
3号 神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、終身労務に服することができないもの
4号 胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し、終身労務に服することができないもの
5号 両手の手指の全部を失つたもの

第3の4 後遺障害等級4級の内容

後遺障害等級4級の内容は以下のとおりです。
1号 両眼の視力が〇・〇六以下になつたもの
2号 咀嚼及び言語の機能に著しい障害を残すもの
3号 両耳の聴力を全く失つたもの
4号 一上肢をひじ関節以上で失つたもの
5号 一下肢をひざ関節以上で失つたもの
6号 両手の手指の全部の用を廃したもの
7号 両足をリスフラン関節以上で失つたもの

第3の5 後遺障害等級5級の内容

   後遺障害等級5級の内容は以下のとおりです。
1号 一眼が失明し、他眼の視力が〇・一以下になつたもの
2号 神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、特に軽易な労務以外の労務に服することができないもの
3号 胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し、特に軽易な労務以外の労務に服することができないもの
4号 一上肢を手関節以上で失つたもの
5号 一下肢を足関節以上で失つたもの
6号 一上肢の用を全廃したもの
7号 一下肢の用を全廃したもの
8号 両足の足指の全部を失つたもの

第3の6 後遺障害等級6級の内容

後遺障害等級6級の内容は以下のとおりです。
1号 両眼の視力が〇・一以下になつたもの
2号 咀嚼又は言語の機能に著しい障害を残すもの
3号 両耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することができない程度になつたもの
4号 一耳の聴力を全く失い、他耳の聴力が四十センチメートル以上の距離では普通の話声を解することができない程度になつたもの
5号 脊柱に著しい変形又は運動障害を残すもの
6号 一上肢の三大関節中の二関節の用を廃したもの
7号 一下肢の三大関節中の二関節の用を廃したもの
8号 一手の五の手指又はおや指を含み四の手指を失つたもの

第3の7 後遺障害等級7級の内容

後遺障害等級7級の内容は以下のとおりです。
1号 一眼が失明し、他眼の視力が〇・六以下になつたもの
2号 両耳の聴力が四十センチメートル以上の距離では普通の話声を解することができない程度になつたもの
3号 一耳の聴力を全く失い、他耳の聴力が一メートル以上の距離では普通の話声を解することができない程度になつたもの
4号 神経系統の機能又は精神に障害を残し、軽易な労務以外の労務に服することができないもの
5号 胸腹部臓器の機能に障害を残し、軽易な労務以外の労務に服することができないもの
6号 一手のおや指を含み三の手指を失つたもの又はおや指以外の四の手指を失つたもの
7号 一手の五の手指又はおや指を含み四の手指の用を廃したもの
8号 一足をリスフラン関節以上で失つたもの
9号 一上肢に偽関節を残し、著しい運動障害を残すもの
10号 一下肢に偽関節を残し、著しい運動障害を残すもの
11号 両足の足指の全部の用を廃したもの
12号 外貌に著しい醜状を残すもの
13号 両側の睾丸を失つたもの

第3の8 後遺障害等級8級の内容

後遺障害等級8級の内容は以下のとおりです。
1号 一眼が失明し、又は一眼の視力が〇・〇二以下になつたもの
2号 脊柱に運動障害を残すもの
3号 一手のおや指を含み二の手指を失つたもの又はおや指以外の三の手指を失つたもの
4号 一手のおや指を含み三の手指の用を廃したもの又はおや指以外の四の手指の用を廃したもの
5号 一下肢を五センチメートル以上短縮したもの
6号 一上肢の三大関節中の一関節の用を廃したもの
7号 一下肢の三大関節中の一関節の用を廃したもの
8号 一上肢に偽関節を残すもの
9号 一下肢に偽関節を残すもの
10号 一足の足指の全部を失つたもの

第3の9 後遺障害等級9級の内容

後遺障害等級9級の内容は以下のとおりです。
1号 両眼の視力が〇・六以下になつたもの
2号 一眼の視力が〇・〇六以下になつたもの
3号 両眼に半盲症、視野狭窄又は視野変状を残すもの
4号 両眼のまぶたに著しい欠損を残すもの
5号 鼻を欠損し、その機能に著しい障害を残すもの
6号 咀嚼及び言語の機能に障害を残すもの
7号 両耳の聴力が一メートル以上の距離では普通の話声を解することができない程度になつたもの
8号 一耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することができない程度になり、他耳の聴力が一メートル以上の距離では普通の話声を解することが困難である程度になつたもの
9号 一耳の聴力を全く失つたもの
10号 神経系統の機能又は精神に障害を残し、服することができる労務が相当な程度に制限されるもの
11号 胸腹部臓器の機能に障害を残し、服することができる労務が相当な程度に制限されるもの
12号 一手のおや指又はおや指以外の二の手指を失つたもの
13号 一手のおや指を含み二の手指の用を廃したもの又はおや指以外の三の手指の用を廃したもの
14号 一足の第一の足指を含み二以上の足指を失つたもの
15号 一足の足指の全部の用を廃したもの
16号 外貌に相当程度の醜状を残すもの
17号 生殖器に著しい障害を残すもの

第3の10 後遺障害等級10級の内容

後遺障害等級10級の内容は以下のとおりです。
1号 一眼の視力が〇・一以下になつたもの
2号 正面を見た場合に複視の症状を残すもの
3号 咀嚼又は言語の機能に障害を残すもの
4号 十四歯以上に対し歯科補綴を加えたもの
5号 両耳の聴力が一メートル以上の距離では普通の話声を解することが困難である程度になつたもの
6号 一耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することができない程度になつたもの
7号 一手のおや指又はおや指以外の二の手指の用を廃したもの
8号 一下肢を三センチメートル以上短縮したもの
9号 一足の第一の足指又は他の四の足指を失つたもの
10号 一上肢の三大関節中の一関節の機能に著しい障害を残すもの
11号 一下肢の三大関節中の一関節の機能に著しい障害を残すもの

第3の11 後遺障害等級11級の内容

後遺障害等級11級の内容は以下のとおりです。
1号 両眼の眼球に著しい調節機能障害又は運動障害を残すもの
2号 両眼のまぶたに著しい運動障害を残すもの
3号 一眼のまぶたに著しい欠損を残すもの
4号 十歯以上に対し歯科補綴を加えたもの
5号 両耳の聴力が一メートル以上の距離では小声を解することができない程度になつたもの
6号 一耳の聴力が四十センチメートル以上の距離では普通の話声を解することができない程度になつたもの
7号 脊柱に変形を残すもの
8号 一手のひとさし指、なか指又はくすり指を失つたもの
9号 一足の第一の足指を含み二以上の足指の用を廃したもの
10号 胸腹部臓器の機能に障害を残し、労務の遂行に相当な程度の支障があるもの

第3の12 後遺障害等級12級の内容

後遺障害等級12級の内容は以下のとおりです。
1号 一眼の眼球に著しい調節機能障害又は運動障害を残すもの
2号 一眼のまぶたに著しい運動障害を残すもの
3号 七歯以上に対し歯科補綴を加えたもの
4号 一耳の耳殻の大部分を欠損したもの
5号 鎖骨、胸骨、ろく骨、けんこう骨又は骨盤骨に著しい変形を残すもの
6号 一上肢の三大関節中の一関節の機能に障害を残すもの
7号 一下肢の三大関節中の一関節の機能に障害を残すもの
8号 長管骨に変形を残すもの
9号 一手のこ指を失つたもの
10号 一手のひとさし指、なか指又はくすり指の用を廃したもの
11号 一足の第二の足指を失つたもの、第二の足指を含み二の足指を失つたもの又は第三の足指以下の三の足指を失つたもの
12号 一足の第一の足指又は他の四の足指の用を廃したもの
13号 局部に頑固な神経症状を残すもの
14号 外貌に醜状を残すもの

第3の13 後遺障害等級13級の内容

後遺障害等級13級の内容は以下のとおりです。
1号 一眼の視力が〇・六以下になつたもの
2号 正面以外を見た場合に複視の症状を残すもの
3号 一眼に半盲症、視野狭窄又は視野変状を残すもの
4号 両眼のまぶたの一部に欠損を残し又はまつげはげを残すもの
5号 五歯以上に対し歯科補綴を加えたもの
6号 一手のこ指の用を廃したもの
7号 一手のおや指の指骨の一部を失つたもの
8号 一下肢を一センチメートル以上短縮したもの
9号 一足の第三の足指以下の一又は二の足指を失つたもの
10号 一足の第二の足指の用を廃したもの、第二の足指を含み二の足指の用を廃したもの又は第三の足指以下の三の足指の用を廃したもの
11号 胸腹部臓器の機能に障害を残すもの

第3の14 後遺障害等級14級の内容

後遺障害等級14級の内容は以下のとおりです。
1号 一眼のまぶたの一部に欠損を残し又はまつげはげを残すもの
2号 三歯以上に対し歯科補綴を加えたもの
3号 一耳の聴力が一メートル以上の距離では小声を解することができない程度になつたもの
4号 上肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残すもの
5号 下肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残すもの
6号 一手のおや指以外の手指の指骨の一部を失つたもの
7号 一手のおや指以外の手指の遠位指節間関節を屈伸することができなくなつたもの
8号 一足の第三の足指以下の一又は二の足指の用を廃したもの
9号 局部に神経症状を残すもの
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