宅配便及び引越

第1 宅配便

□ 宅配便に関する法律関係は,標準宅配便運送約款(平成2年11月22日運輸省告示第576号。最終改正:平成15年3月3日国土交通省告示第170号)(貨物自動車運送事業法10条3項参照)を参考に作成され,地方運輸局長の認可(貨物自動車運送事業法66条1項・10条1項)を受けた各社の宅配便運送約款によって規律されています。
□ 例えば,ヤマト運輸でいえば,①通貨(紙幣,硬貨)若しくは金券,有価証券,宝石類,美術品又は骨董品が荷物となる場合(宅配便利用約款6条1項),及び②一個の荷物の申告価格が30万円を超える場合(宅配便利用約款6条2項),荷物の引受を拒絶されることがあります。

   また,荷物の紛失等があったとき,運送契約上の責任限度額は30万円ですから,①債務不履行に基づく損害賠償請求権を行使した場合,30万円が損害賠償金の上限となります(宅配便利用約款24条)し,②不法行為に基づく損害賠償請求権を行使した場合でも,30万円が損害賠償金の上限となります(最高裁平成10年4月30日判決)。
□ 荷物の毀損についての運送業者の責任は,荷物の引渡しがあった日から3ヶ月以内に通知を発しない限り,消滅します(標準宅配便運送約款24条1項)。
□ 運送業者の責任は,荷受人が荷物を受け取った日から1年を経過したときは,時効によって消滅します(標準宅配便運送約款27条1項)。
□ 最高裁平成10年4月30日判決は,運送業者の責任限度額の趣旨について以下のとおり判示しています。

   宅配便は、低額な運賃によって大量の小口の荷物を迅速に配送することを目的とした貨物運送であって、その利用者に対し多くの利便をもたらしているものである。
宅配便を取り扱う貨物運送業者に対し、安全、確実かつ迅速に荷物を運送することが要請されることはいうまでもないが、宅配便が有する右の特質からすると、利用者がその利用について一定の制約を受けることもやむを得ないところであって、貨物運送業者が一定額以上の高価な荷物を引き受けないこととし、仮に引き受けた荷物が運送途上において滅失又は毀損したとしても、故意又は重過失がない限り、その賠償額をあらかじめ定めた責任限度額に限定することは、運賃を可能な限り低い額にとどめて宅配便を運営していく上で合理的なものであると解される。

第2 引越

□ 引越に関する法律関係は,標準引越運送約款(平成2年11月22日運輸省告示第577号。最終改正:平成15年3月3日国土交通省告示第170号)(貨物自動車運送事業法10条3項参照)を参考に作成され,地方運輸局長の認可(貨物自動車運送事業法66条1項・10条1項)を受けた各社の引越運送約款によって規律されています。
□ 引越業者が引越運送等に要する運賃及び料金について見積もりを出した場合でも,見積を行う前に金額について申込者の了解を得た上で発送地又は到達地で行われた下見に要した費用を除き,見積料なり,内金,手付金等なりを請求することはありません(標準引越運送約款3条)。
□ 現金,有価証券,宝石貴金属,預金通帳,キャッシュカード,印鑑等荷送人において携帯することのできる貴重品については,引受を拒絶されることがあります(標準引越運送約款4条2項)。
□ 荷物の一部の滅失又は毀損についての運送業者の責任は,荷物の引渡しがあった日から3ヶ月以内に通知を発しない限り,消滅します(標準引越運送約款25条1項)。
□ 荷物の滅失,毀損又は遅延についての運送業者の責任は,荷受人等が荷物を受け取った日から1年を経過したときは,時効によって消滅します(標準引越運送約款27条1項)。

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